おとのなまえ

伊藤ピアノレッスンスタジオでは、導入期の生徒さんの教材に『バスティンメソッド』を使用しています。

バスティンメソッド』は、アメリカのピアノ教育家バスティン夫妻が考案されたメソッドで、「おとのなまえ」を、ABCDEFGと「英語」で導入していきます。
ちなみに、皆様がよくご存じのドレミはイタリア語です。

英語の「おとのなまえ」を知っておくことのメリットはなんといってもコードネームに繋がる点です。
コードネームは、「おもにポピュラー音楽で用いられる和音(コード)の略記法。」(音楽中辞典・音楽之友社より)です。
根音(和音の基本型で一番下の音。コードネームがCだったら、ドミソの和音になる)を楽譜に付記(右譜例○で囲んでいる)することで、奏者はそのコードネームをもとに、曲に自由に伴奏をつけたり、既存の伴奏にアレンジすることができます。

私のレッスンでは、英語の「おとのなまえ」の導入の際に、イタリア語の「らしど」と、英語の「ABC」を、「AらBしCど」といった具合に双方の「おとのなまえ」をリンクさせながら、カードや積み木を使い楽しく覚えていきます!

さらに発展していくと、調性(ハ長調など調の名前)を英語と日本語で覚えることができたりと、英語でおとのなまえを覚えるメリットがあります。
国際コンクールなどのプログラムの調性表記は、英語が主流となっています。

第六回仙台国際音楽コンクールプログラムより

レッスンの付き添いはいつまで??

保護者の方から、レッスンの付き添いをやめるタイミングについてのご相談を受けることがございます。

今日は、今週からレッスンへの付き添を減らし、初めて一人でレッスンを受けた(送迎は有り)生徒さんの実例を紹介させていただきます。
生徒さんは小学校2年生の男の子。習い始めて今月で3年目に入りました。
お母様は今年に入ったタイミングで、レッスンへの付き添いをやめる事を考えていらっしゃったようですが、発表会の曲のレッスンが始まってしまったので、発表会が終わるまでは付き添うことにされたそうです。

お母様のお考えは、「発表会が終わり、習い始めて三年目に入ったので、私の付き添いを減らして先生と二人の時間を作ってみようと思います。送迎はします。私がいると甘えて調子に乗ってしまうので、一人になることで自覚を持ち、基本的な態度が少しでもよくなれば…と考えています。」とのことです。

息子さんの成長を願われての素晴らしい決断でいらっしゃいます。私は全面的に賛同いたしました。

実際、今週のレッスンでの生徒さんの様子は。

まずレッスン室に入る前に待っている時の表情に「一人でレッスンを受ける誇り」が窺えました。レッスン自体は、途中でふざけてしまうけともなく普段通りの流れで進みあっという間にレッスン終了時間に。
お母様が付き添われているときは、そちらが気になってしまうこともありましたが、一対一のレッスンに100%集中できたようでした。

レッスンへの付き添いを減らそうとお考えの保護者の方のご参考になれば幸いです。

目からウロコ

本日午前中、ヤマハ横浜店さんで行われた、馬場マサヨ先生のピアノ指導法講座を受講して参りました。
馬場先生は名古屋の金城学院大学で教授を務められているて方で、導入期の小さな人からピアノ指導者まで幅広くプロフェッショナルで素晴らしいご指導をされています。
その先生のご著書《目からウロコのピアノ指導法》講座3回シリーズの最終回が本日の講座で、第3章の不自然なフォームの直し方(子供に届く言葉で伝える)でした。

本題に入る前に、これまでの2回の講座のおさらいと、補足のお話があり、導入期の生徒さんに読譜力をつけるために馬場先生が使用されているテキストを具体的に教えていただき、進め方を教えてくださいました。

更に、聴く力を伸ばすためのアイテム《抱っこスピーカー》の紹介をしてくださいました。
ショパンの《ノクターン》や、シューベルトの《即興曲》を弾くようになった段階では練習時間の3分の1は質の高い音楽を聴くことによって、感受性や音楽性が決まってくるというお話にすこぶる共感。

本題の不自然なフォームの直し方では、「演奏する姿勢が悪い」「肩が上がる」「指の形が良くない」場合の直し方を、欧米人の動作やピアノ奏法と、日本人のそれとの違いを比較し具体例を示されながら、まさに《目からウロコ》の指導法をご教示くださいまさた。

ちなみに私自身、大人の生徒さんと、自らのピアノ奏法に悩んでいた時に先生のご著書に出会い、本の中で書かれている奏法を取り入れたところピアニストの友人に「弾きか方変えた?音がすんごく良くなってる!」と言ってもらえる程の結果が出ました。
馬場先生に直接指導を受けたわけではありませんが、今日の講座で先生ご自身の奏法を目の当たりにし、私自身が取り入れた先生の奏法の方向性が合っている事を確信いたしました。
講座終了後、ご著書にサインをいてだき、前述のエピソードをお話させて頂いたところ「いくつからでもピアノは上手くなります」との励ましのお言葉をいただきました。

3回の講座を通じて馬場マサヨ先生の大ファンになりました(笑)
私の生徒さん方にも馬場先生のレッスン法、ピアノ奏法を取り入れお伝えして行きたいと思います。

さあ、また新たな一歩を踏み出しました!

本日、伊藤ピアノレッスンスタジオのピアノ発表会を無事に終える事が出来ました。

出演者の皆さんをはじめ、ご家族の皆様、ご協力くださった全ての方に感謝申し上げます。

今回の発表会では、部ごとに私の指導の方向性を明確にするためにテーマを設けレッスンを進めて参りました。

第一・二部は「音で本気で伝える」第三部は「個性を認め生かす」

詳しい内容は、ご挨拶の際にお話しさせていただきましたが、「音で本気で伝える」では、どのよう風に弾けば楽譜から読み取った音楽を人に伝えることが出来るのかを具体的に指導させていただきました。また、「個性を認め生かす」では、曲の持っているキャパを超えない限り、本人の表現の方向性、意志を尊重しレッスンをいたしました。

テーマを設けることで生徒さんの演奏を更に客観的に聴くことができ、指導方針をより明確化することが出来ました。

今後も、「一人ひとりの生徒さんを大切に個性を尊重」しながらレッスンを進めて参ります。

本日は、大変にありがとうございました。

 

 

 

いよいよ来週です。

発表会を来週の日曜日に控え、レッスンも大詰めを迎えております。

日々一生懸命に練習を重ね、演奏の完成度が高い生徒さん。練習をしていても苦手な点の改善が難しい生徒さん。一人ひとりが自分の演奏に対して真剣そのものです。

先週のレッスンから、自分の演奏を客観的に聴き良い点を生かし改善点に気づいてもらうために、スマホで演奏を録画しながらレッスンすることを取り入れ始めました。

この方法がとても良く、聴けているようで聴けていない自分の音を客観的に聴くことで私が何度指摘しても直らなかった音のバランスや強弱、テンポやリズムが良くなることが多々見受けられます。

ピアノの練習には自分の演奏と理想(あるべき)とする演奏の擦り合わせを客観的(レッスン、録画)に行う作業の必要性、それによって得られることの大きさに改めて気づかされました。

引き続きこの方法も用いながらレッスンを進めていきたいと思います。

※録画は、本人或は保護者様の了承を得て行っており、録画したものは演奏確認後生徒さんの目の前で削除しており、保存はしておりません。写真は私本人です(笑)

大人だって嬉しいですよね♪

7月2日(日)の発表会まで一月を切り、本番に向けたレッスンも大詰めを迎えつつあります。

発表会では、連弾に賛助出演してくださるお母様が数人おります。

先週その中の一組のレッスンがありました。お母様は幼少の頃ピアノの経験をお持ちで、数十年ぶりのレッスンに緊張のご様子。曲は一通り弾けていましたが、その演奏には納得のいかないようでした。私は、「具体的に演奏のどこがうまく行かず納得出来ないのか」をお聞きし、その答えに対する奏法をお伝えしました。その日は、お伝えした奏法がなんとかできた時点で時間切れ。

そして昨日は二回目のレッスンでした。曲を弾き終えたお母様の快心の笑顔と「できましたねー!」の一言がとても印象的でした!!先週上手くできなかった奏法をすっかりご自分のものにされていました。

お仕事をされていて、忙しい日常生活の中で練習されていることを思うと頭の下がる思いです。

本番当日に向けて、更に素敵な演奏に仕上がるように応援させていただきます!

あのぉ・・・すごいじゃん!!

あのぉ・・・                       それはレッスンの度に言い続けてきたんですけど(笑)

この書き出しでは、何のことを言っているのかさっぱり分かりませんよね(^_^;)

冒頭の言葉は、7月2日(日)の発表会に向けて、ある曲をレッスンしているYちゃん(小2・女の子)の昨日のレッスンでの私の発言です。

Yちゃんが練習している曲には、八分音符が8つ続く少々弾きにくい音型が出てきます。Yちゃんはこの音型を弾くことが苦手で、音がそれまでよりも弱々しくなり、リズムも崩れとても弾きにくそうにしています。私はどうすれば弾きやすくなるかここ一月半ほどずっと同じ事を言い続けて、実際にその方法も実演してきましたが(手首を高くして等)、なかなか良くなりません・・・。

それがなんと、昨日のレッスン中に音が弱々しくなることも、リズムが崩れることもなく弾けるようになったのです!!

どういう事が起きたかと言いますと、

いつものように例の音型のレッスン中、突然Yちゃん本人が弾きやすい手首の使い方に気づいたのです!

そしてYちゃんは、私に「ここの部分を弾いて見せて」と言います。                           それを見たYちゃん、「先生も同じ弾き方をしてる!!」と大感激(笑)

あのぉ・・・、この弾き方は今までもずーっと教え続けてきたんですけど。

自ら気づいたことてすごいですよね!100回(大袈裟に)言ってもできなかったことが、一瞬で出来るようになってしまうんですから。

Yちゃん、ブラボー!!

ぞうさんVSことりさん

今日は、ピアノ演奏での音のバランスについて書いてみたいと思います。

ピアノは、左右5本ずつ計10本の指で複数の音を同時に鳴らすことができる楽器です。楽曲を演奏する際は、ただ楽譜に書かれた音や強弱、表情記号通りに音を鳴らせば素敵な演奏になるわけではありません。音のバランスや、音質・音色にまで気を配る必要があります。

音のバランスに関して簡単な例を上げると、右手がメロディー(強く)を左手が伴奏(メロディーより弱く)を奏する場合は左右の音のバランスに気を付けて音量・音質をコントロールしなければなりません。慣れてくると当たり前にできるテクニックですが、導入(初)期の生徒さんにとってはなかなか難しいのです。

導入(初)期の生徒さんが左右の音のバランスに苦労しているとき、私はお助けアイテム、ぞうさんとことりさん(画像)に登場してもらいます。

右手がメロディーの曲の場合は、右手の手のひらにぞうさん、伴奏の左手の上にはことりさんを同時に乗せ、右手(ぞう)には、おもーく、左手(ことり)には、かるーく重さをかけ、体感(重さ)と見た目・イメージでバランスのとり方を感じてもらいます。

同じことを生徒さんにも私の手のひらでやってもらい、その直後にピアノで弾いてもらいます。たいていの生徒さんは、左右の音のバランスが良くなります♪

上の写真の生徒さんは、左手ことりを本人の希望でヒヨコにし、楽譜に記しています。

 

春の○○りんごキャンペーン♪実施中

問題です!(笑)

本日のブログタイトル「○○りんご」の○○に入る言葉はなんでしょ~う!?

ヒントは、白雪姫!

皆さんもうおわかりですね。そう「どく」の二文字が入ります!

えー、新年度早々「どく」とは「なんとまぁ・・・穏やかでない!」とお感じになる方もいらっしゃると思いますが、この「春のどくりんごキャンペーン♪」ちゃんとレッスンに関係あるのです。                           何と関連させているかというと「休符」です。楽譜の中には、音部記号や調号、拍子記号。そして音符などたくさんの記号が出てきます。                         そういった記号の中でも、「休符」をきちんと「休符」として理解し、扱えている生徒さんが意外と少ないと感じ、先ずは休符に興味を持って貰おうと始めたのが「春のどくりんごキャンペーン♪」です。

キャンペーンの内容はいたって簡単。            曲中に出てきた「休符」に気がついていなかったり、正しく処理できていなかった場合に、「はーい、春のどくりんごキャンペーン実施中でーす!!(笑)」と街頭でポケットティッシュを配る要領で「どくりんごカード」を手渡します。(4分の4拍子の場合、四分休符一つは、一拍分の休みになるので、できていなかった場合はカード一枚)そして、生徒さんの楽譜には、「どくりんご」を書き込みます。すると生徒さんの注意は「休符」に向き、意識して休符を処理できるようになるのです!

幼児、小学低学年の生徒さんには、「白雪姫はどくりんごを食べて倒れちゃうんだよ。そうして王子様が助けてくれるんだけど、先生の知り合いに王子様がいないから食べないように自分で気をつけてね!」とお話ししています。

新年度がスタートし、これからも伊藤ピアノレッスンスタジオでは、生徒さんが楽しく・生き生きとピアノに取り組めるレッスンを展開してまいります。

スリーステップ

私は忘れ物をした生徒さんには「三つが大事だよ」と伝えるようにしています。

例えば、えんぴつを忘れてきた場合。

ステップ①「伝える」

「えんぴつを忘れました」ときちんと伝える。

ステップ②「謝る」

えんぴつを忘れたことが「良いか」「良くないか」本人に考えてもらいます。

勿論「良くない」と答えますので、「良くないことをしたときはなんて言うの?」と続けます。

「ごめんなさい」の一言が出てきたら最終ステップへ。

ステップ③「次はどうするか」

「ごめんなさい」で終わってしまいそうですが、それでは今後に生かせませんので、「次来るときはどうするの?」などと聞きます。

「次来るときは持ってきます!」「ちゃんと入れたか確認する!」と言えればオッケーです。

最後に、忘れ物をしたときは、①「きちんと伝える」②「謝る」③「次はどうするか伝える」この「三つのこと」で大抵の大人は怒らないで許してくれるよ(笑)と伝えています。