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「衝動としての意志」

ピアノを習い始めたばかりの幼児のお子さんをお持ちのお母様から「家で自分から練習をしないんです・・・」と度々ご相談を受けます。

お家での練習の目的は勿論「ピアノを上手に弾き、音楽を表現する」「ピアノを弾くことが好きで、楽しくなる」こと。習い始めたばかりのお子さんの場合は、それと同時に、練習をする「習慣を身につける」こと。が加わります。

習い始めたばかりのお子さんは「自分から練習」をするということ、「何を、どのように」練習すればよいのか何も分かりません。ただ「練習しなさい」と言っただけでは分からないのです。

そこで、「何を、どのように」を身につけるために、お子さんの「興味を引き、衝動としての意志」を芽生えさせ「練習習慣」に繋げていきます。

具体的には!?

簡単です。お母様が「練習しなさい」言う代わりに、お子さんの目の前で「レッスンの宿題を先に始める」のです。例えば、「メリーさんのひつじ」をお母さんが弾き始めます。(そんなに上手でなくてもいいのです!)きっとお子さんは、側に寄ってきて弾きたがるでしょう。この繰り返しをすることで「練習は自からやるもの」ということを知ることができるのです。

*お母様が練習を始める時間を決めておき、「O時になったから練習しよ~」とさりげなく声を出してみるのも良いかも知れません。

「幼児期が最も関心を持つもの、それは人間です。私たち大人です」「幼児まず身近な大人の真似をすることを通して、周囲の社会との関わりをもちはじめます」「大人の動作を真似すること、模倣すること、これは幼児の本性です」(広瀬牧子『我が家のシュタイナー教育』共同通信社より)

この「真似をしたがる」という「衝動」を練習習慣の習得に応用してみては如何でしょうか。

DCIM1391

子どもに○○○○○と言われたら(>_<)

DCIM0637 (1)『子どもにクソババァと言われたら』田村節子著・高野優マンガ・教育出版

なんとも強烈なタイトルの一書をご紹介。

私がこの本を知ったのは新聞で、インパクトあるタイトルが気になり頭から離れることはなく後日書店で購入。(購入は昨年)

読んでみると実に興味深く面白い!子育てにおける深刻な悩みと解決策がユーモアを交えて真剣に・真摯に書かれているので読みやすく「そっかー、こうすれば上手に接してあげられるのか~。なるほどね~、こういう風に言葉をかけてあげればいいのか!」気づきがあること間違いなし!

タイトルや装丁以上に内容は濃いです!!難しい心理学等の本を読むよりも問題と解決策を身近に感じ、実践していただける内容だと思います。思春期の子育てでお悩みの方には、是非読んでいただきたいです。

私のように、子どもに関わる仕事をしている人間も是非押さえておきたい一書。